今回は決済系のAPIを4社比較してみます。
今回は次の4社を比較します。
Stripe Pay.jp Omise Komoju
Stripe
公式サイト
Stripeはアメリカの企業が運営しているクレジット決済サービスです。
対応ブランド・手数料
Stripeは下記のブランドに対応しています。
Visa,MasterCard,AMEX,DISCOVER,JCB,Diners,Apple Pay,Google Pay
手数料は一律3.6%です。
特徴
Stripeの一番の特徴は審査です。
クレジット決済を導入する場合は導入前にカード会社の審査がありますがStripeでは導入時には審査がされず後から審査されるという仕組みになっています。
後から審査されるので急ぎで導入したいときでもアカウントを作るだけで導入できます。
ただし後から審査されて急にアカウントが停止させられることもあるらしいです。
日本では提供されていませんがオリジナルのカードを発行できるサービス(issuing)やリアル店舗での決済(terminal)などもあります。
ドキュメント
ドキュメントは英語で書かれています。
他の決済サービスと比較して充実している方だと思います。
C2Cサービス等への導入
Stripeでは売上を第三者に銀行振込などで支払うことを規約で禁止しています。
C2Cサービス等に組み込む際にはStripe Connectを利用して本人確認や売上の振込などをStripeが行う必要があります。
禁止されている理由はマネーローンダリングを防止するためにお金の流れをStripeが把握しておきたいかららしいです。(問い合わせました)
Pay.jp
公式サイト
Pay.jpは日本のネットショップ制作ツールで有名なBASEが運営している決済サービスです。
対応ブランド・手数料
下記のブランドに対応しています。
Visa,MasterCard,AMEX,DISCOVER,JCB,Diners,Apple Pay,Pay ID
手数料
ベーシックプラン
月額:無料
Visa,MasterCard:3.0%
その他:3.6
プロプラン
月額:10000円
Visa,MasterCard:2.59%
その他:3.3%
上記のプラン以外にも指定のベンチャーキャピタルから紹介を受けたベンチャー企業が使えるSeedプラン・旅行業向けのTravelプラン・NPO法人向けのプランがあります。
特徴
Pay.jpは様々な言語のライブラリが用意されていてドキュメントも日本語で充実しているので開発がしやすい決済サービスだと思います。
また、ベンチャー企業向けのプランがあるように変わったビジネスモデルのサービスでも審査に通りやすいとも言われています。
C2Cサービス等への導入
Pay.jpは比較的規約が緩いのでカード会社の判断によりますがC2Cサービスでも導入しやすいと思います。
StripeのConnectにあたるPay.jp Platformというサービスもあります。
Omise
Omiseはタイで始まった決済サービスです。
対応ブランド・手数料
対応カードブランド:Visa,MasterCard,Diners,JCB,AMEX
コンビニ決済:ファミマ,ミニストップ,ローソン,セイコーマート
銀行:Pay-easy,楽天銀行,ジャパンネット銀行
手数料
Visa,Master:2.95%
Diners,JCB,AMEX:3.6%
コンビニ決済・銀行決済:0.5% + 150円
特徴
クレジット決済と同じようなノリでコンビニ決済やPay-Easy決済を導入できるところが大きな特徴だと思います。
サイトに埋め込む決済以外にもリンクをチャットなどで送って決済する機能もついているのでSNSを使った販売等にも利用できます。
ドキュメント
ドキュメントは日本語で書かれていて充実しています。
ライブラリがRuby向けのものしかないのかRubyでの書き方とWeb APIの使い方が紹介されています。
C2Cサービス
OmiseではC2Cのようなサービスは禁止されているようです。
Stripe Connectのようなサービスも用意されていません。
komoju
公式サイト
komojuは日本のデジカという会社が運営している決済サービスです。
対応ブランド・手数料
カード:Visa,MasterCard,JCB,AMEX,Diners
コンビニ決済:セブン,ローソン,ファミマ,デイリーヤマザキ,ミニストップ,セイコーマート
銀行:Pay-easy,銀行振込
デジタルマネー:NETCASH,WebMoney,BitCash
スマホ決済:LINE Pay,PayPay,メルペイ
手数料
Visa,MasterCard:3.6%
その他カード:3.85%
コンビニ決済:2.75%
銀行:2.75%
デジタルマネー:12%
スマホ決済:4%
特徴
komojuは他のサービスでは対応していない日本独自の決済サービスに強い印象です。
サイトを見た感じ日本で事業を始めたい海外企業のためのサービスという感じです。
ゲームで有名なSteamやECサイト制作ツールのShopifyでも使われています。
ドキュメント
ドキュメントは日本語で書かれています。
バックエンドのライブラリは見つかりませんでした。
気になったところ
komojuのサイトを見て少し気になったところが2つあります。
1つめは、クレジットカードの明細にKOMOJUと表示されることです。
他の決済サービスではショップ名などを指定することができるので少し気になりました。
2つめは、カード番号を直接apiで指定して決済できるということです。
他の決済サービスではカード情報の非保持化のために決済会社が用意したフォームのみで決済できるのに対してkomojuでは直接番号を指定して決済できます。(専用の入力フォームも用意されています)
これはPCI DSSに準拠する必要があったりセキュリティ的にどうなのだろうかと思いました。
以上決済系APIの比較でした。
また新しいサービスを見つけたら書き足していきます。
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